昨年末に奈良や明日香村が好きな友人と冬の明日香村を散歩しました。この日は冬至で近鉄飛鳥駅からすぐのところにあるあすか夢販売所で買い物をした時に柚子と入浴剤をいただきました。先着特典で配布されていたようでとてもありがたかったです。

駅前にあったレンタサイクルひまわりが閉店したのか更地になっていて驚きました。一か月前に明日香村を訪れた時の利用が最後になってしまいました。しょっちゅう利用していたのでお店の方と顔見知りになっていたので何だか寂しいです。

飛鳥駅前からあかかめバスに乗り石舞台古墳前で下車し、そこから歩いて奥飛鳥へ向かいました。

稲渕では私のお気に入りの場所である南渕請安の墓を訪ねました。友人といつか一緒に来たいと思っていた場所なのでやっと来れて良かったです。

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南渕請安は渡来系氏族の学問僧で、遣隋使の一人として小野妹子らとともに隋(唐)へ渡り帰国した人物です。中国には32年間滞在し、儒教をはじめとする学問を学んだようです。


帰国後に中大兄皇子と中臣鎌足が師と仰ぎ、儒教を学びに南渕請安のもとへ通ったそうです。2人はその後談山神社で大化の改新の計画を練り、実行に移しています。

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お墓のすぐ背後には談山神社の分社が建てられています。南渕請安ゆかりの人物である中臣鎌足が祀られています。

南渕請安の墓を後にして、栢森にあるどらどら庵を目指しました。途中綱かけ神事で有名な女綱が架けられた場所を訪れました。

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悪疫の侵入を防ぐ意味合いもあって、稲渕側に男性器をイメージした『男綱』、栢森側に女性器の『女綱』が掛けられています。

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ここから山を越えると高取城址(壷坂寺)方面へと抜けることができます。

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栢森の住宅地の中にどらどら庵という古民家レストランがあります。ちょうどお昼時で他に開いているお店もなかったので営業されていて助かりました。

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私はトマトパスタを、友人はオムライスを食べました。他にお客さんはいなかったので二人でゆっくりお庭を見ながら時間を過ごせました。

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食後に近くに鎮座している加夜奈留美命(かやなるみのみこと)神社を訪ねました。

加夜奈留美命神社は延喜式内社で、祝詞式の中の『出雲国造神賀詞』に登場することで知られています。

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皇室の守護神・水の神様として知られる加夜奈留美命(かやなるみのみこと)がご祭神です。



ちなみに明日香村にある飛鳥坐神社にもこの神様が祀られています。

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ここから来た道を引き返し、稲渕に鎮座する飛鳥川上坐宇須多伎比賣命(あすかかわかみにいますうすたきひめのみこと)神社に参拝しました。

参道には紅葉が少し残っていました。

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ご祭神は宇須多伎比売・神功皇后・応神天皇の3柱で、本殿はなく拝殿後方にそびえる南淵山がご神体です。


大字稲淵・栢森・入谷・畑の氏神様(産土神社)で、延喜式社にも数えられるようです。かつてこの地で皇極天皇による雨乞いの儀式が行われたという説があり、明治時代まで雨乞いの『南無手踊り』が行われていたそうです。

奥飛鳥を後にして、橘寺周辺の田畑の間を抜け亀石に会いに行きました。

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明日香村の石造物群の中でも亀石が一番好きです。どことなく可愛らしさがあっていつも明日香村を訪れたら亀石に挨拶は欠かせません。

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来年もまたたくさん明日香村に来れたらいいなと思いながら甘樫丘方面に向かい、明日香村を後にしました。

この日は甘樫丘脇を抜け橿原神宮前まで歩きましたが、歩数計を見ると2万8千歩歩いていました。友人と楽しく話しながら歩いていたので時間が経つのがあっという間で疲れも感じませんでした。

友人が初日の出を見た時の話をしてくれたのが印象に残っていて、私も機会があれば見たいなぁと思いながら話を聞いていました。これを書いているのは年末ですが、年末年始のタイ旅行で初日の出を見れたかどうかまた報告させていただきます。



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