今回紹介する天武・持統天皇陵(檜隅大内陵)は、奈良県明日香村野口にある壮合葬墳墓で、古代日本の政治と文化の転換期を象徴する場所です。

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天武・持統天皇陵の基本情報と構造

所在地:奈良県高市郡明日香村野口


形状:八角形墳(円墳とも見なされる)

規模:直径約50m、高さ約9m、五段築成

築造年代:7世紀後半

石室:全長7.5mの大理石積墓室で、前室と朱塗りの玄室に分かれている。金銅製の仕切扉があり、天武天皇の棺と持統天皇の蔵骨器が安置されています。

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歴史的背景
天武天皇:壬申の乱に勝利し、中央集権国家の基礎を築いた人物。「日本」や「天皇」という呼称を定めたとも言われています。

持統天皇:天武天皇の皇后で、後に女帝として即位。日本初の火葬された天皇としても知られていて、大宝律令や元号制度の制定にも関わっていたようです。

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特徴
火葬と合葬:持統天皇は703年に火葬され、天武天皇の陵に合葬されました。このことは日本書紀や続日本紀にも記されていて、歴史的信憑性が高いようです。

盗掘記録:「阿不幾乃山陵記」という鎌倉時代の盗掘記録が残っていて、陵の内部構造や埋葬状況が詳細に記されています。

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飛鳥時代の終焉と律令国家の始まりを感じられる貴重な場所となっています。

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拝所付近からは明日香村の田園風景を眺めることができます。高松塚古墳や中尾山古墳のある飛鳥歴史公園・高松塚地区のすぐ近くなのであわせて訪れてみることをおすすめします。


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