奈良県広陵町にある馬見丘陵公園内には馬見古墳群最大規模を誇る『巣山古墳』があります。

写真は少し離れた場所から撮ったもので、手前に広がっているのは田んぼです。

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巣山古墳は墳丘全長約220m、後円部径約130m、高さ約19m、前方部幅約112m、
高さ約16mの前方後円墳で、左右のくびれ部には造り出しが設けられています。

造り出しはでっぱりのような部分でかつて祭祀が行われた場所とされています。



4世紀末に築造された巣山古墳は古墳時代中期初頭の葛城の王墓と推測されています。

墳丘の周りをぐるっと濠が取り囲んでいます。

周濠の北東部からはクスノキとスギで作られた
喪船』と思われるものの一部が見つかっています。

これは死者の葬送に使われたもので、
使用後には解体して埋められたと考えらえています。


写真の右下にあるのが復元された喪船です。

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外堤には高く盛られたところがあり、発掘調査の結果
この部分にかつて円筒埴輪列と円筒棺が設置されていたことが分かりました。

円筒棺の造られ方は埴輪と似ていて、笠上の蓋が付けられていました。

内部からは鉄剣・鉄鍬・鉄鎌・鉄斧が見つかっています。

同時に見つかった船形埴輪には『直狐文』という珍しい模様が施されていたようです。

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濠の外側はぐるっと歩いて回れるようになっています。
写真は後円部の様子です。

復元された円筒埴輪が並べられている場所がありました。

一部は植木鉢として使用されていました。

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馬見丘陵公園へ行くには公共交通機関を利用する場合、

①近鉄池部駅から徒歩→公園北口から入る
②近鉄大和高田駅もしくは五位堂駅からバスで20分程度→公園中央口

のルートがありますが、巣山古墳を訪れる場合は②からの方が近いです。

①だと公園の端から端まで歩くことになるので、
運動がてらに歩いてみるのも良いですがやや遠いです。ご参考ください。

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近くにある竹取公園には古墳時代の住居が復元された場所があるそうです。

竹取物語のモデルになった場所らしく、
竹林が広がっていたりトイレが竹の形をしているみたいです。

また機会があれば行ってみたいと思います。