大阪の農村部にある二つの丘が並んだ『金山古墳』

今日は久しぶりに古墳の紹介をしたいと思います。

今まで車で近くを通ることはあったんですが、古墳だと気づきませんでした。道路から見ると二つの築山が並んでみえるような古墳、それが『金山古墳』です。南北に並ぶふたつの円丘が並ぶ金山古墳は、全国的にも珍しい『双円墳』だそうです。

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築造時期は6世紀末~7世紀前半と考えられています。北丘は3段、南丘は2段にそれぞれ築かれており、各段の間と頂上部には石が敷かれていました。

現在の姿は復元されたもののようです。

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柵に囲まれていましたが、かなり近くまで行って見ることができます。墳丘の周りには深さ1.4mの堀が巡らされていますが、水を溜める機能はなかったようです。

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発掘調査の結果、この二つの古墳は同時期に築かれたことが分かっています。

二つ合わせた全長は約86m。北丘が直径38.6m、高さ6.8mで、南丘が直径55.4m、高さ9.4mらしいです。

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横穴式石室に入って近くで家形石棺を見ることも可能

平成3年に国の史跡認定を受けています。

北丘には長さ約10mの横穴式石室が存在します。中に入ることもできましたが、お墓に無断で立ち入るのも気が引けたので外側から見学をさせてもらいました。石室の中には凝灰岩でつくられた家形石棺が2つ置かれていました。

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1枚だけ写真を撮らせてもらいました。家の形をしているのがここからでも分かります。

残念ながら石室の中は盗掘に遭っており、ガラス玉や耳輪、馬具、鉄刀、土器のかけらがわずかに出土しただけのようです。埋葬者も判明していません。

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当時墓道があったようですが、埋められてしまったようです。

河南町にある『大阪府立近つ飛鳥博物館』には金山古墳石棺の実物大レプリカが展示されているそうです。博物館に隣接する道の駅では地域の特産品を購入することもできます。

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南丘にも石室へ続く墓道が見つかっていますが、調査はされておらず
横穴式石室があるということしか判明していません。

金山古墳自体は公園の一部として管理はされているようで、
駐車場もありました。また、すぐ隣に陶芸教室もあり土器の窯焼き体験ができるみたいです。

この辺りは電車やバスよりも車での移動をおすすめします。


-金山古墳アクセス情報-
所在地:大阪府南河内郡河南町大字芹生谷
最寄駅:近鉄電車・富田林駅→金剛バス寺田経由水分行・芹生谷下車、徒歩2分
近隣施設:ワールド牧場、近つ飛鳥博物館(少し離れている)




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